日常の中で感じるあんなこと、こんなこと。class A 薬局の仲間で、岡村薬局(大阪府)薬剤師の岡村俊子さんがお届けします。
『ピンチヒッターの心得』
class A コンベンション2019で『ピンチヒッター、嫁!(薬剤師)』の演題発表させていただいてから3年が過ぎた。※(ザックリ言うと、ピンチヒッターとして岡村薬局を引き継ぎ奮闘したという内容です)
「ピンチヒッター」とは差し迫った状態で臨時的に代役をする人を意味するが、私は岡村薬局を引き継いで12年になるので、もはやピンチヒッターではなく「リリーフ」だ。野球ではリリーフでも内容により分類が分かれるが、皆さんが思い浮かべるリリーフピッチャーは誰だろうか? 星野仙一、江夏豊、藤川球児、福原忍、湯浅京己……各年代の素晴らしい選手の記憶が蘇る。
【抑え】……リードを守り抜く守護神。ストッパー。クローザー。
【中継ぎ】……ミドルリリーフ。先発と抑えの間を投げる。
【セットアッパー】……先発から抑え投手までの間(主に8回)のリードを守る。火消し。
【ワンポイントリリーフ】……特定の相手に対して限定的に投げる。
【ロングリリーフ】……第二先発。先発もリリーフもできる便利屋。
【敗戦処理】……負け試合の後始末をする。若手のテスト登板になることもある。
二代目の義父は薬局開設者として約50年間のロングリリーフだった。三代目である私はどのリリーフ型だろう。親族経営だった薬局から、私を除く全員が親族以外の薬局に変化させ、健康サポート薬局・地域連携薬局にもなった。
薬局を継続する限りはロングリリーフの後のミドルリリーフやセットアッパーならともかく、敗戦処理は嫌だ。あくまでも抑えピッチャーになる覚悟で時代に対応していくつもりだ。
ということで……ピンチヒッター改め「セットアッパー、嫁!」としての心得は、薬局の外観・扱う品物・スタッフ・業務内容が変わったとしても「元気もキレイも気軽に相談!岡村薬局」という経営方針と「地域住民の健康の抑えでありたい!」という経営理念を絶対に守り抜くことだ。
電子処方箋の運用が2023年1月から運用開始される。薬局の仕事はどう変わっていくのか、楽しみである。
text by 岡村俊子(おかむら・としこ)
京都薬科大学卒業後、ロート製薬勤務を経て専業主婦に。その後、三人娘の子育てをしながら亡夫の実家である岡村薬局のパート薬剤師になる。平成22年より開設者・管理薬剤師。現在はまっている趣味は海釣り。令和4年6月より吹田市薬剤師会会長。
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