40歳をすぎたら大腸がん検診を受けましょう

大腸がんは日本で最も発症者数が多いがんです。死亡者数も肺がんに次いで多く、特に女性は、部位別死亡者数で第1位となっています。大腸がんは早期発見すればほぼ100%治すことができます。そのために欠かせないのががん検診です。


大腸がんは早期発見すれば治せるがん

大腸がんで便秘や下痢を繰り返す、血便、腹痛、便が細くなるといった症状が現れたときには、すでに進行しており、根治が難しくなる可能性があります。しかし、症状が現れないレベルで大腸がんを発見し適切な治療を受ければ、多くの場合、治すことが可能です。

早期発見するには、定期的にがん検診を受けることがとても大切ですが、大腸がん検診の受診率をみると、男性は49.1%、女性は42.8%で、50%に届いていません。大腸がんを含めてがん検診を受けない理由を聞いた調査によると、最も多いのが「受ける時間がない」で、「健康状態に自信があり、必要性を感じないから」「心配なときはいつでも医療機関を受診できるから」と続いていました。

大腸がん検診は、40歳をすぎた人であれば、自治体の住民健診や職場の職域健診で受けることができます。「自分には関係ない」と考えずに、年に1回必ず大腸がん検診を受けましょう。また、身近な人にもぜひ受診をすすめましょう。


便潜血検査で陽性と判定されたら必ず精密検査を

大腸がん検診で一般的に行われているのは、便潜血検査と大腸内視鏡検査です。大腸がんになると便の中に血液が混ざることがあります。便潜血検査は便の中に血液が混ざっていないかを調べる検査です。2日分の便を調べ、1日分でも血液の混入が認められた場合は陽性と判定されます。

便潜血検査の結果が陽性となった場合、大腸内視鏡検査で詳しく調べます。ところが、精密検査が必要となっても受けない人が少なくありません。便潜血検査で陽性と判断された人で大腸内視鏡検査を受けなかったグループは、受けたグループよりも大腸がんによる死亡率が4~5倍高かったという報告が出ています。

大腸内視鏡検査では、先端にカメラの付いた内視鏡を肛門から大腸に入れ、大腸内の状況を観察します。検査時には麻酔をするので痛みを感じることはありません。内視鏡検査の際に腫瘍やポリープが見つかった場合には、必要に応じて組織を採取したり、切除したりします。


節酒、禁煙、食物繊維の摂取が大腸がんのリスクを低下

便潜血検査で陰性と判定されても、大腸がんが発生しやすくなる40歳以上の人は毎年受けるようにしてください。便に血が混じる、腹痛がするなど、気になる症状があるときは、次の検診を待たずに速やかに医療機関を受診しましょう。

大腸がんは節酒、禁煙、食物繊維の摂取により発症リスクが下がることがわかっています。逆に、牛・豚などの赤身の肉、ハムやソーセージなどの加工肉は大腸がんのリスクを上げるといわれます。こうした生活習慣にも気をつけましょう。

なお、大腸がん検診や大腸がんについてわからないことがあるときは、薬局の薬剤師に気軽にご相談ください。